山本冬彦 賞
Selector
山本冬彦
アートソムリエ
Silver Prize
岩岡純子
Prize Statement
実際に作品を購入するというためには限られた予算の中での選択が条件なので、良いなと思っても予算オーバーは選べない。予算内でいろいろと見て回ったが、いち早くこれだという作品はなかった。2、3回会場を回ってどうしても何か1点と言われれば岩岡純子さんの人間盆栽の作品だ。実は、昨年私の購入したのは岩岡さんの作品なのだが、昨年は本をベースとした全く違う作品で人間盆栽が岩岡さんの作品とは思わなかった。人間の好みというのは形が変わっても同じものになってしまうのかと驚いた。しかし、価格的にはためらいがあって今年はパスさせていただいた。
余談だが、帰り際に校庭の前に改造車の焼き芋屋さんが駐車していて、これぞ今年の山本冬彦賞だと思った次第。
Selector Profile
大学卒業後、保険会社勤務などのサラリーマン生活を40余年続けた間、趣味として毎週末銀座・京橋界隈のギャラリー巡りをし、その時々の若手作家を購入し続けたサラリーマンコレクターで、集めた作品は1,600点を超える。2012年放送大学学園・理事を最後に退官し現在は銀座に隠居。その間、2009年には『週末はギャラリーめぐり』(筑摩新書)を出版し、2010年には新宿の佐藤美術館で「山本冬彦コレクション展:サラリーマンコレクター30年の軌跡」を開催する。隠居後も毎日のギャラリーめぐりとコレクションを続け、ビジネスパーソンへのアート普及のための講演、ギャラリーツアー、コレクション展なども行う。雑誌・新聞などの取材・執筆のほか公募美術展の審査員を務める他、最近は若手作家の発表の場作りとして数々の企画展を実施。毎日のようにフェイスブックやブログでアートコレクターやアートファンへの情報提供を行っている。