春分の日 賞
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tom
編集者
Prize
髙田幸平
Prize Statement
今から3500万年前、遺伝子のバグにより3色型色覚をもったヒトの祖先が誕生しました(ざっくり)。という進化の話を聞いて以来、日常の中で色彩を意識するたび、ただひたすら生存するために視覚を発達させてきた数多の祖先のことをぼんやりと考えます。
危機を察し、食糧を探す等の直接的な生存理由のために、微細な色彩の違いを知覚するようになったヒトが、一周まわって今、まったく違う理由で(でも同じく生存し続けていくために)もっと微細に、切実に色彩と向き合っているのって、なんかいいですよね。と、髙田さんの作品をみて、思いました。これからもばんばん色彩を捏ねて、描いて、生き延びてください。
単純なのですが、春分の日に出会ったので、春分の日賞を贈ります。
Selector Profile
1984年生まれ。美術史学専修卒業。ファッションなど諸々の編集に携わっています。