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佐々木 浩一 / Koichi Sasaki

※写真は参考作品です。出品作品とは異なる場合がございます。

作家情報

佐々木 浩一

佐々木浩一

1973年 東京都生まれ
2000年 東京藝術大学大学院 美術研究科絵画専攻油画 修了
2004年 「表層の内側展」東京展(’04、’05、’07ー東京藝術大学)、大邱展(’04、’05、’06)
2006年 「大韓民国青年ビエンナーレ」、大邱市文化芸術センター、大韓民国
2006年 「中径展」(’06-’10)、府中美術館、東京
2014年 個展「相舞う絵画」、3331 Arts Chiyoda、東京
2016年 「3331 Galleries -Valeur-」,3331 Arts Chiyoda、東京

同じものを同じように見えていることを「当たり前」となる社会がつくられることで、社会が複雑にならないようになっています。しかし他の人と私が見えているものにズレがあることを私は子どもの頃から感じていました。他の人との「ズレ」という「曖昧」な領域に、「個」の見方や存在が生まれているのではないでしょうか。曖昧というと『「愛憎」という言葉のように愛するがゆえに憎むという、相反する意識を持って片側に立つ曖昧』と『2つ(以上)の存在を同価値で評価し、両方の間に立つ曖昧さ』があります。私が大切にする「曖昧」は後者であり、「曖昧な視覚と記憶」「身体から発した痕跡」「身体と絵画と空間との関係」を意識しています。

推薦者

アーツ千代田 3331 / 3331 Arts Chiyoda

[推薦者コメント]

「相舞う絵画」
佐々木浩一の作品に現れる形象には、作品に対峙する私達の視線を、果てしなく大きな外周へ誘う。それは私達の知覚しえない事象の存在を予知させ、
退化した感性を呼び覚ます。意味や結果・答えをすぐに求め過ぎる態度を純化させ、その一方的な思考にもう一つの選択を与える。
その意味で、佐々木の絵画は、鑑者の視線をゆるやかに純化・変容する「相舞う絵画」と言えるのではないか?
能で二人以上の人が同じ舞いをすることを「相舞」という。環境的に同期するお互いの意識や態度が精神的調和を生みだし、いつの間にか舞うこと自体がもう一つの環境となっていく。しかし、どちらかが意識的に「相舞う」事を仕掛けどちらかが受け止めなくてはその同期は生まれない。「相舞」は、相反する意味を打ち消すような「曖昧」ではなく二つ以上の価値が並列したことで起こる調和であり、さらに大きな外周を知覚する感性を共振させる。
「相舞う絵画」における視線の共鳴は、大江健三郎の「あいまいな日本の私」を想起させ、拡張しすぎる私達の社会に静かに警笛を鳴らし続けているのではないか?
中村政人(アーティスト、3331 Arts Chiyoda 統括ディレクター、東京藝術大学絵画科油画 准教授)