久村卓
Prize
美術手帖 賞
1977年 東京都生まれ
2001年 多摩美術大学彫刻学科卒業
2003年、偶然聞くことになった藤堂塾の講義に感化され発表を開始。
壁・床・天井・台座など、別段意識に上らないものを「あってないようなもの」と呼び、それらに手を加え環境に潜ませた時に生じる身体的経験の変容をもたらすことを重視したオブジェクティブな作品を制作している。
近年の主な展示に、「間と間の間(ナディッフアパート, 2014年)」「M.A.P(トーキョーワンダーサイトベルリン, 2013年)」「あってないようなもの(3331ギャラリー, 2012年)」等がある。
壁・床・天井・台座など、別段意識に上らないものを「あってないようなもの」と呼び、これらを基に作品を作っています。はっきりと認識はしていないけれども、それらは存在していて、人間の身体や行動に影響を与えている---- つまり視覚以外の感覚による経験こそが、立体である事の優位性だと常々思っています。
今回出品するBalanceというシリーズは、机や椅子の脚を彫刻するという方法を用いており、彫刻という繊細な構造物の出現と、机や椅子といった家具の機能の消失が共存した作品となっています。