武内竜一 賞
Selector
武内竜一
映像プロデューサー
Prize
内山聡
Prize Statement
内山聡のprizes選出理由は絵画への挑戦を支援するため。 すでに表現し尽くされ、新しい絵画表現はないと言われている昨今で、内山は新しい理論により絵画と向き合い、絵画表現の拡張を模索しています。 エアキャップにアクリル絵具を単調な配置によって流し込んでゆくこの作品は、作家の意思を一切排した作品となります。やり方を知れば誰にでもできる。この単純さはコンセプチュアルな作品にとって、とても重要なことです。
初めて彼の作品を見たとき、これは彫刻でしょ。と揶揄していたのですが、では彫刻とはなにかという問いを自分に向けられるわけです。
彼の作品にはそのような問いがいつもつきまとい、スッキリしない気持ちにさせられるのです。
さて、このモヤモヤをどのように解消しようか。簡単なのは共犯関係になるということで、コレクターであるならば買うということになるのでしょう。しかし、この共犯関係になるという私の答えはprizesをつけるということをより難しくしたわけなのですが...。
まだ評価の低い作家ではありますが、この挑戦は遠くないうちに身を結ぶこととなるでしょう。そしてまた、新たな問いを彼は絵画から発信するのだと思います。私のように分かった気になっている者へ向けて問いただすのです。
Selector Profile
国内の同世代作家中心に現代アートのコレクションしているが、本当の得意分野はグラフィティーアート。 国内におけるアート文化の定着を最終目標に掲げ、コレクターコミュニティーの形成、コレクターと若手アーティストを繋ぐ活動のイベントプランニングなどを行っている。