観る人の先入観や常識に一石を投じる作品。辞書は何かを理解するときに頼りになるはずなのに、理解できない文字の羅列が私たちを不安にする。そして、こだわりのC-Print。写真という媒体の性質から、その辞書がこの世に存在したという証明になってしまう。信じていいのか? 一方で、文字が単なる意味不明の記号に変わった途端に、見えてくる世界はちょっとユーモラス。そのバランスが絶妙で、面白い。