Artists

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内田 望美

Nozomi Uchida

Selection-GYM(2F 体育館)Selection-GYM(2F Gymnasium)

「さみしさが弱さだとしても、私は弱いまま生きていける方法をさがしている。」                 私はずっとどうしようもなくあなたに触れたいと願いつづけている。それは、身体をこえて「あなた」に触れようとする「接触」の試みである。私の肌があなたの痛みを忘れてしまうのに、あなたは痛みを伴って、それでも私をさみしくあたためる。たとえ届かないと思い知っても、「あなた」を求めてのばす手が、私(とあなた)を変えつづけてくれるかもしれない。

"Even if loneliness means weakness, I am still looking for a way to live in weakness."      I have been helplessly wishing to touch you. It is an attempt of "communication" to touch "you" beyond the body. Although my skin forgets your pain, you still sadly warm me with your pain. Even though I realize that I cannot reach you, the hand I extend in search of "you" may continue to change me (and you).

内田 望美

Nozomi Uchida

1989年  富山生まれ
2021年  金沢美術工芸大学大学院博士後期課程修了

2021年  「ごめんね、いいよ。」、map 前橋"市民"ギャラリー、群馬
2020年  ya-gins vol.39 内田望美 「それ以前からいつもそこにある、/摩擦熱傷」、ya-gins、群馬
2020年  「前橋の美術2020 -トナリのビジュツ-」、アーツ前橋、群馬
2019年  「触れ得ぬと知りながら、願わずにはいられなかった。」、ルンパルンパ、石川
2019年  「Cultural Typhoon 2018」、慶應義塾大学 三田キャンパス、東京

1989  Born in Toyama
2021  PhD in Art, Kanazawa College of Art

2021  “Sorry” “Don’t worry”, map Maebashi "Citizen" Gallery, Gunma
2020  ya-gins vol.39 Nozomi Uchida "Always there before that ,/Frictional Burn", ya-gins, Gunma
2020  "The Art of Maebashi 2020 –The adjoining Art–", Arts Maebashi, Gunma
2019  "Knowing that I wouldn't be able to touch it, but I couldn't help wishing it.", Gallery RempahRempah, Ishikawa
2019  "Cultural Typhoon 2018", Keio University, Mita Campus, Tokyo

https://www.uchidanozomi.com

 

推薦者

Selector

山本 浩貴

Hiroki Yamamoto

金沢美術工芸大学 講師

Lecturer at Kanazawa College of Art

[推薦者コメント]

 

言語、文化、宗教など、私たちと他者を隔てる境界は無数に存在する。なかでも、人間にとってもっとも根源的かつ、乗り越えることがもっとも困難な境界こそ、私たちが生まれながらに身にまとう皮膚である。近年の内田の実践は、自らの身体、とりわけ生きている証である体温を媒体に、その境界を融解しようとする。それは失敗を運命づけられた試みであり、それゆえ私たちは内田の作品を体験し、鑑賞することを通して、他者と完全に一体になるという理想がユートピア的な絵空事にすぎないことを悟る。真に他者を愛し、理解することは、この悟りから始まるのではないか。「濃厚接触」が禁忌となったコロナ禍の社会で、内田はどのような他者に対する接触(不)可能性、ひいては理解(不)可能性のビジョンを見せてくれるのか。そのビジョンが、アフターコロナの世界で出口を求めてさまよう私たちに「救済」をもたらしてくれることを希求して内田望美を推薦したい。