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作家情報 / Artist Information
久野 志乃
1978年 北海道生まれ
2003年 北海道教育大学大学院教育学研究科(西洋画)修了
2015年 個展「発光する島」、Gallery 門馬、北海道
2016年 「インスピレーション」、苫小牧美術博物館、北海道
2017年 個展「海辺の風光誌」、Gallery Camellia、東京
2017年 「sighting」、Gallery 門馬、北海道
2017年 「島の結晶学」、space SYMBIOSIS、北海道
他者の個人的な記憶に基づく世界像を再構築し、物語性のある油彩画を制作しています。作品のモチーフとなることが多いのは他者から聞いた個人的な記憶の話です。個人的な記憶が他者を介して、あるいは長い時間を経て、変化していく様子は、多重の視点から見る風景のように、無数にありえたかもしれない世界を私に提示してくれます。
Shino Hisano
1978 Born in Hokkaido
2003 Graduated the masters program at Hokkaido University of Education（Oil painting )
2017 “The Crystallography of Island” space SYMBIOSIS (Sapporo, Japan)
2017 Solo Exhibition “The journal of shore” Gallery Camellia (Tokyo, Japan)
2017 ” sighting” Gallery Monma (Sapporo, Japan)
2016 “Inspiration” Tomakomai museum (Tomakomai , Japan)
2015 Solo Exhibition”Luminescent Island” Gallery Monma (Sapporo, Japan)
I work primarily in the medium of oil painting. I represent story-like events and scenery in my paintings. My motif is to depict the recollection of the individual memories. I am inspired by how memories can be transformed by others and by the passage of time. The transformation of memories motivates me to imagine the innumerable possibilities contained in each scene.
推薦者 / Selector
アーツ千代田 3331 / 3331 Arts Chiyoda
[推薦者コメント / Comment by Selector]
久野志乃は、北海道に拠点を置いて活動するアーティストです。その制作のベースとなっているのは、知人から聞いた話や雑誌の記事、小説の一場面など、他者の物語です。それらを久野の想像力、心情を重ね、固有の世界を画面上に作り出します。現実と非現実、主観と客観、それらが重層的に重ねられて作成された久野の物語は、架空の物語にもかかわらず、「どこかで見たことがある」という錯覚に陥らせる普遍性を持っています。
柔らかな色彩とデフォルメされた人物や植物の姿は一見可愛らしくも見えますが、時に不穏な空気感を漂わせ、鑑賞者は過去の経験や夢で見た世界といった、精神世界へとじわりじわりと誘われていきます。一見優しいけれど、常に危うさを持っている。そんな久野の世界に酔いしれてみてはいかがでしょうか。