消えた木
メインギャラリーエリア作家
漂流の木
作家情報
宮本 穂曇
1986年 東京生まれ
2011年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業
2013年「あなたはなにかとともにある」、LUCKY HAPPY STUDIO、東京
2015年「見えていたはずの素晴らしい出来事」、LOOP HOLE、東京
2016年「断片から景色」、アキバタマビ21、東京
2018年「project N 70 宮本穂曇」、東京オペラシティーアートギャラリー、東京
2018年「片側の目、対岸の輪」、アートラボはしもと、神奈川
近年の制作においては、自身の選択した写真をインクの少なくなった状態のプリンターを用いて普通紙にプリントアウトしてから資料として使っています。〈消えた木〉は、ある郊外の国有地内の木で定期的に手入れされ、一定の大きさ、ある形になるとばっさりと切られ姿を消してしまう。しばらく経つとまた同じような高さ、同じような姿に成長しまた伐採される。その光景を繰り返し、記録に収めることが出来たのは約8年分。その辺りで国有地は売却されホームセンタ併設のスーパーになりました。 その木の写真をもとにして描かれています。
[推薦者コメント]
アキバタマビ21では、4名の異なる時間の流れを内包した作品を対峙させた「断片から景色」展を企画、出品。自身は「見る」経験を相対化するかのような制作方法—インクが減った状態のカラープリンターを使用、普通紙で印刷した写真を元に、視点や時間をずらした写真を合成し構図を決定—によって、遠近や時間の前後関係が不明瞭な絵画空間を生み出す。ものの関係性や出来事の余白、そうした関係性のなかにある距離について関心を寄せており、その景色は見るものに新しい景色をもたらす。