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勝 正光 / Masamitsu Katsu

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仏崎自画像の模写

作家情報

勝 正光

勝 正光

1981年 大阪生まれ
2005年 武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒業
2006年「GEISAI#10」東京ビックサイト、東京
2007年「“GEISAI Miami」ソーホースタジオ、マイアミ(アメリカ)
2009年「わくわく混浴アパートメント」清島アパート、大分
2016年「CIAO!“進世代"の胎動」大分市美術館、大分
2010〜18年「清島オープンアパート」清島アパート、大分

別府に住んで10 年目、今後数年かけて制作する新作(100 枚の連作を予定)の1枚目。別府湾から見える女性が仰向けで寝ているようにみえる山。観音様にも見立てられていて、江戸時代からここの地名は仏崎。その仏崎が絵を描いたとして、 “仏崎自画像” があったとして、その模写。2 枚目以降も、昔からあふれる温泉を中心に集ってきた別府特有のいろんなものが絵を描いたとして(人であってもなくても)、その絵があったとして、それらを模写。完成時に100 枚並べて展示する。

推薦者

遠藤 水城

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)代表/ヴィンコム現代美術センター芸術監督

[推薦者コメント]

勝正光(1981年生まれ、別府在住)は、主に鉛筆によるドローイングで知られている。「デッサン」と呼ばれる営為は、概ねスタディないし基礎修練のためとみなされている。素描が完成された作品であるという時点で、そこにはある種の価値の反転があるが、むしろ、勝の芸術実践は「対象を素早く、正確に捉える」というデッサンの特性を限界まで進める方に向かっている。素早さに持続性を与え(F1ではなくル・マンのように)、写実を超えた「イマジナリーな事実」を正確に描出すること。そこにおいて、対象はもはやモノに限定されず、一つの現象、彼の時間、彼の生そのものへと転移していく。