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細淵 太麻紀
BankART1929代表/アーティスト

Tamaki Hosobuchi
Director of BankART1929, Artist

推薦作家

Selected Artists

   

今回の作家選定は、横浜および神奈川を拠点に活動するアーティストであることとともに、やはり「アートフェア」出展作家を推薦するということであるので、自分がこれまでに実際に作品を「買いたい」と思ったことがある作家を選んだ。とてもシンプルな基準だ。 そういう基準で選んだので、個々の作家同志の接点はないはずなのだが、こうしてあらためて総観してみると、共通した問題意識が浮かび上がっているように思う。それは意味の二重性、あるいはある種の二面性をテーマとしているということであろうか。美術表現の可能性は実はそこにあると考えている。 また、自分にとっての「作品を買う」ということの意味は、アーティストが培ってきた眼を通して形作られた作品を身近に置くことによって、自分の眼にうつる世界を信じたり、疑ったり、見通したり、発見したり、掘り起こしたり、入り込んだり、突き放したりするための入り口、あるいはリマインダーのようなものを携えることなのだと改めて感じた、楽しい作業だった。

BankART1929代表。アーティスト。埼玉県川越市生まれ、横浜在住。多摩美術大学にてグラフィックデザインと写真を学んだ後、1996年より美術・建築ユニット「PHスタジオ」に参加し、国内外のギャラリーや美術館での展示、野外プロジェクト、コミッションワーク、建築設計など多数手がける。2004年、横浜市の歴史的建造物を文化活動に活用するBankART1929の立ち上げに参画し、以降企画運営全般に携わる。2015年頃より個人の制作活動を再開。2017年より出版プロジェクト「現像」を共同主宰。2022年4月より現職。

Tamaki Hosobuchi is director of BankART1929 in Yokohama, Japan. She is also an interdisciplinary artist practicing primarily in the photographic medium. She graduated from Tama Art University, studying graphic design and photography before joining the contemporary artists and architects collective, PH Studio. In 2004, she co-founded BankART1929, an urban arts space in Yokohama. She supervised the planning, production, and operations of the experimentation and repurposing of underused historic buildings for exhibitions, installations, and residencies. Since April 2022, she has been appointed as director of BankART1929.