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村田 宗一郎 / Soichiro Murata

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Photo by Yuki Moriya

作家情報

村田 宗一郎

村田 宗一郎

1985年 神奈川生まれ
2009年 東京芸術大学美術学部先端芸術表現科中退
2012年「Rendez-vous 12」、南アフリカ国立ギャラリー、ケープタウン(南アフリカ共和国)
2014年 個展「May of Wives」、YODOYA、京都
2016年 個展「I’ve telegraphed and phoned and sent an air mail」、HAPS、京都
2016年「ネオシチュアシオニストの前日」、ARATANIURANO、東京
2017年「VOCA展2017 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」、上野の森美術館、東京

即興的なドローイングを基軸としながら、ペインティング、立体、写真、音響、テキスト、あるいはそれらを組み合わせたインスタレーションに至るまで「詩性」をテーマに作品制作を行なっている。建築や構築物など直線的なモチーフと、流動的なイメージが交互に表れ、隔たりを持った両者が混在することによって生まれる空間(スペース)について常に関心が向けられている。芸術という営為に潜む暴力性に自覚的であり、余白を微かに切り開く描線のように全ての表現が非・表現の抑圧をかいくぐった切迫した表出となっている。

推薦者

遠藤 水城

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)代表/ヴィンコム現代美術センター芸術監督

[推薦者コメント]

村田宗一郎(1985年生まれ、奈良在住)が放つ奇妙な魅力はなんだろうか。時に彼はクールである。自然と人工物、風景と建築の中間に発生する特有の視覚体験を、分析的に展開したインスタレーションを手がけている。しかし、時に彼はあまりにロマンティックである。肉体的な絵画、貧しい絵画を臆面もなく発表する。世界を愛していることをみっともなく告白してしまう。この作家としてのキャラ立ちの崩れ、がむしろ自然である、と思えるくらいに、私たちは寛容にならなくてはいけないのかもしれない。愛すべき、ではなく、愛さざるを得ない作家である。