作家推薦者

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原 万希子 / Makiko Hara

インディペンデント・キュレーター

推薦作家

   

昨年の活気に満ちた会場を歩きながら、3331アートフェアーは、オルタナティブなアート活動を行う若いアーティストたちに新しいアートマーケットとの関わりを持つチャンスが与えられるユニークで画期的な試みであると実感した。カナダでも日本でも現在活動するアーティストは、アートを通じて他者との関係を持ち、それを広げてゆくことでパブリックなアートのあり方を模索している。そしてまたそれぞれのアート活動を長期的に続けるための経済的基盤を構築する戦略が求められる。作品が売買されることを通じて新たに自分の作品のあり方を考察することは重要だ。今回推薦するアーティストたちにとって、この機会が意義のある他者との出会いの場になることを期待している。

原 万希子

東京生まれ、バンクーバー在住。2007年にバンクーバーの国際現代アジアアートセンターCentre Aのチーフキュレーター就任を機にカナダに移住、2013年に独立。90年代よりカナダとアジアを繋ぐアートプロジェクトを数多く手がける。最近の主なアートプロジェクトは、Scotia Bank Nuit Blanche(トロント、2009)、鳥取藝術祭、AIR 475プロジェクト(米子市、2014-2016)、『仮想のコミュニティー・アジア』黄金町バザール2014(横浜、2014)、105本の菊の花、シンディー望月個展(若山美術館、東京、2016)、Rock Paper Scissors/石紙鋏、シンディー望月個展(米子市立美術館、鳥取県、2018)など。2017年春より秋田公立美術大学国際交流センター、アドバイザーに就任。