作家推薦者

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原 久子 / Hisako Hara

アートプロデューサー/大阪電気通信大学教授

推薦作家

   

大学院・大学を経て、創作活動を始めて10年ほどのキャリアを目安にし、更に近年、目が離せないような活動や成長をしてきた関西を拠点にする若手アーティストから6人を推薦させてもらった。選定するにあたり、何より、彼らの作品が部屋にあったら、そこに日々異なる物語が紡ぎ出されるのではないかと思ったことも重要なポイントだ。様々な情報収集やショッピングも娯楽も、オンラインで済ますことの出来る現代においても、実は人は誰一人として同じ環境にいるわけではない。そして、私たちを触発する事柄も一様ではないはずだが、多くの人に支持を得るポピュラリティのあるものがつい注目されがちだ。アートフェアというリアルな場において、良い意味で作品がショウケース的に紹介される。そして、作品と人々とが直に接点を持ち、一つの空間を共有しながら、一味違う対話を楽しみ、家族のように部屋で一緒に過ごしたいと感じてもらえれば嬉しい。

原 久子

京都市生まれ。『Art & Critique(エーシー)』(発行・京都造形芸術大学、1987〜1997)の編集を担当。90年代よりアーティスト・イン・レジデンス、アートスペースの調査研究、アートプロジェクトの企画・運営、雑誌・新聞等への執筆、編集、コンサルティングなどに携わる。主な共同企画に「六本木クロッシング2004」(森美術館、2004)、「Between Site and Space」(トーキョーワンダーサイト渋谷、2008+ARTSPACE Sydney、2009) 、「あいちトリエンナーレ2010」(愛知県美術館ほか、2010)ほか。共編著に『変貌する美術館』(昭和堂)など。